新潮社の作風VS宅八郎の作風(2)
本日、発売されました、『週刊新潮』!
最高でしたよ♪
予想を超えて、驚くべきコトに、宅八郎記事はほぼ1ページのスペースを割いていました(ワイド特集の1つであるため、1本ごとのネタはまたがったようなレイアウトにはなってます)。ボクは8分の1ページ人間か、4分の1ページ人間だと思っていたんですけどー。
見出しタイトルは〝「ブッ殺します」で書類送検された「宅八郎」の糊口〟
そして、中見出しは太字で〝とび職〟です!
また、電車中吊り広告でのボクの写真は、統一地方選の渋谷区長選挙に出馬した際のポスター写真でしたが、誌面に掲載された写真は「宅八郎がKinKi Kidsの〝きんき〟Tシャツを着て、マジックハンドを片手にし、背後のパソコン・ディスプレイには古いジャニーズ・タレントが映ってる写真」でした(笑い)。
これらの「バランス」の絶妙さはもはや文芸的です・・・。
(※筆者注・「糊口」は簡単に言うと〝しのぎ〟〝食いぶち〟ってことで良いかと思います)
ただし、アラサー世代(30歳前後)の女性に聞いてみると、「宅さん、『週刊新潮』って古い病院に置いてある雑誌でしょ、読んだことないな」とのこと。ボクは「裏原宿のヘアサロンはもちろん、町の美容室にも置いてないと思うよ」と応えておきました。男女ともにさらに若い10代、20代の方は読んでいないどころか、知らない可能性さえある週刊誌だと思います。現実には『週刊新潮』の読者層は男性中心で50歳代後半から70歳代くらいではないか、と推測しています。
残念ですね。若い人にもある意味で面白い雑誌ですよ。
では、以降に「新潮社の作風VS宅八郎の作風」について、つづっていきたいと思います。
昔の話になるが、かつて『週刊文春』編集長だった花田紀凱さんとお会いした際に、ボクがイタズラ心を出して、「花田さん、宅八郎が最もソリが合わないだろうなと思える出版社・新聞社ってどこだと思います?」と聞いてみたことがある。
ボクの場合は「御社ですよ!」とかって言いそうでしょ(苦笑)。しかし、違った。
花田紀凱さんは、ボクをじっと見ながら「宅さん、そりゃ、新潮社だろう!」と応えた。
「さすがだな」とボクはうならされた。ボクの期待通りの応えだった。
もちろん、読者に誤解して欲しくはないのは、決してボクが好き好んで新潮社とモメようとしていたワケではない。何の機会だったか忘れてしまったが、新潮社が主催した神楽坂でのパーティにニコニコ顔を出したこともあった。原稿依頼をしてくだされば、ありがたく書きたいし、同社の文学賞を下さるのであれば、もっとありがたい(苦笑)。
花田さんとの会話で出た「ソリが合わないだろう」とは、あくまでも「作風」違いの問題である。
(※注・ここでは『nicolaニコラ』や『コミックバンチ』などは含めてません、同社では『nicolaニコラ』が一番出させてもらいたい媒体です、「ハチローと遊ぼう!」みたいなコーナーで♪)
ボクは「平成サヨク」とメディアから称されたこともあり、左派リベラルに近い立場かもしれない(真にそっち系の方からはウチに来ないでくれ、とか言われそうですがっ)。また出版社系週刊誌で、二大保守と言えば『週刊新潮』と『週刊文春』になるだろうけれど、ボクは「文藝春秋」は(論点論点で異なりますが)、それほど「ソリが合わない」わけでもない気はしていた。
では「新潮社の作風」とは何かと言えば、今は詳細な「新潮社の研究」「斎藤十一研究」などを記したいわけでもない。
その「作風」をマスメディア関係者でなく、一般の方に分かりやすく説明するとしたら、やはりあの事件だろう。
「神戸連続児童殺傷事件」(通称・酒鬼薔薇聖斗事件)での新潮社報道である。当然、事件そのものは衝撃的な記憶がある方も多いだろうし、あの陰惨な事件の詳細はいくらでも調べることが出来ると思われるので、簡単に記せば、加害者は当時14歳の中学生であった。
少年法には次のような制定がある。61条だが「少年犯の氏名、年齢、住所、容貌などが明らかとなる記事や写真を、新聞および出版物に掲載してはならない」という制定だ。
ところが、新潮社が1997年7月2日に発行した写真週刊誌『FOCUSフォーカス』(7月9日号)には少年の顔写真と実名が掲載された。もちろん、流通販売業者の大手は販売自粛決定をしたが、新潮社は回収せず、販売を強行。さらに翌日7月3日発売の『週刊新潮』(7月10日号)は目線は入れたものの、やはり少年の顔写真を掲載して販売。
さすがにその翌日には法務省が『FOCUS』と『週刊新潮』を問題として回収勧告したが、新潮社は断固拒否。当時は不買運動も起きている。現在ではバックナンバーが所蔵されている全国の図書館でもそのページの閲覧停止措置が執られているはずだ(ネット上での流出の問題はある)。
この事件や、その報道のあり方には、様々な方がそれぞれ様々な見解をお持ちだと思われるが、これが「新潮社の作風」を象徴する一つの姿勢だ。
また、この例だけでなく、新潮社はこれまでにはいくつも訴訟を抱えている。またボクが書いてきた文脈と性質は異なるが、新潮社で思い出したので記しておくと、最高裁の司法判断を仰ぐに至ったケースもある(新潮社側が敗訴している訴訟で最高裁での憲法上の重要判例を勝ち得た〝対立側〟弁護士にはボクもお世話になったことがあった、ありがとう梓澤さん)。
やや話が大げさに見えるかも知れない。しかし、重大な事件報道ではなく、新潮社がゴシップ程度に人を取り上げる際であっても、その取材手法や記事の文脈、見出しなどの文面、文体などは特徴的である。「作風」としか言いようがない。
一言で言ってしまえば、もはや「悪意」とも捉えられうる角度からの「イヤミ」や「見下した態度」。「そんなことまで聞いてくるのか」「今回それが関係あるのか」と受け止められるような取材、さらに読者の「野次馬根性」「好奇心」に火を付けるような手法など。
ただし、文章表現の「技術水準」ということになると、ボクの見解は異なってくる。
これは講談社の編集者と話をしていた時に、彼から出てきた言葉だったが、「新潮社媒体の文体・文章力はとてつもなく高く、かなわない」というものだった。ボクもその部分は同感ではあったので大きくうなづいた(過去形になるかもしれませんよ、新潮社さん)。
要するに記事や文章の「技術力」はトップレベルである(あった)。しかし、こうは言えるかも知れない。そこまで巧みな表現でなされた記事は、これほど悪質なものはない、と。
さて。今回、ボクの記事では、その中見出しは太字で「とび職」と、たった3文字でまとめ切っている。お見事!
次回はこの記事の取材や表現、つまり「作風」について、さらに踏み込んでいきたいと思います。
(つづく)
※なお、ボクは受けた取材について、いちいち、こんな風に取り上げるようなことはしません。これは相手が新潮社だったから面白いと思ったんです。今後、ボクを取材する関係者さまは御安心下さって大丈夫ですよん♪
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